■ モンジュ広場の朝市 その2 

le marché Monge
「マルシェや!」
さんざん怒ったので、もう、ムッシュのことは、どうでもよくなっていた私は、そう叫んだ。

「そうだよ。みどりさん」
ムッシュはそう言って、息をきらしつつ、銀行でおろしたばかりの、お札の入ったお財布を渡してくれた。
「...渡したね」
「だから、今日は自分でちゃんと、買い物してね」
この男、どづいて財布だけ持って逃げたろか。そういう余計なこと言わなきゃ、もっと機嫌よく買い物ができるのに、と思いつつ、もう、そんなことは気にしてはいられない。マルシェへ、ゴーだ!

まずはリンゴ屋さん。
十数種類はある小さなリンゴ。ちゃんとプレートに手描きで、各リンゴの名前と、「カリカリしたもの。」「酸味がある。」「生食より煮て使う。」なんて、特徴の説明書きがある。
フランスには、こんなにリンゴがあるんだよ。いつか、また子供たちに教えてあげたいな。このリンゴでタルトを作ってみたいな。そんなことを思いながら、リンゴを赤いリンゴと黄色いリンゴ数種類購入。

「2個ずつ買ってもいい?」
「もちろん!」
感じのいいお兄さん。リンゴを買って、次はBIO(オーガニック)の八百屋さんをのぞく。
ここで、ちりめんキャベツ、ブーケガルニセット(タイム、イタリアンパセリ、ローリエがセット)そしてアーティーチョーク、クレソン、アンディーブなどを購入。
そして、チーズ屋さんをのぞく。
おばさんに「写真撮ってもいい?」と聞くと、
「いいわよ、じゃ、こっちおいで!」と言われる。
「え?私が?」
「そうよ、いらっしゃい!」
えええ...と思いながら、おばさんのいる売り場の中にお邪魔して写真を撮らせてもらう。
写真まで撮らせてもらったので、チーズを2種類買って、おばさんにさよなら。

でも、これには、ちょっと後悔。本当は街のフロマジュリー(チーズ屋)で買い物したかったのだ。フロマジュリーに行くと、目をつぶっていても、その独特の匂いで「あ、チーズ!」とわかる。
おじさんが、マルシェカゴを下げて、チーズの熟成度を確認するために、チーズの箱をあけて、指でギュッと押したりしていてるような、お店が好きなんだけど...

その後、肉屋さんに行き、お惣菜屋さんに行き、荷物がとても重くなった。

その昔、レ・アールにマルシェがあった頃、「パリの胃袋」と呼ばれていたそうだが、モンジュのマルシェも、なかなかどうして。
私たちにとっては、立派な胃袋だ。






le marché Monge
   Place Monge, 75005 Paris
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